10歳の男児は犬が欲しいと喚く。ガキが謀るが、IQの低い生命体の考えでは可愛い犬の映像が脳内に溢れていて、餌をあげたり、散歩をしたり大変なことも多少あるけれど、飼えばいつでもそばにいて可愛いし楽しいという思いでいっぱいなのだ。

高校生くらいになると、餌の費用、散歩の時間、自由時間の減少、死んだ時の悲しさなども考慮した上で、やはりそれでも欲しくなる。

社会経験を積んだ大人になると、血統、顔つきがしっかりしていて健康か、怪我・病気をした時のリスク、近所迷惑、糞尿の始末、体臭、毛の始末、散歩後のシャンプーの面倒さなどがより明確に認識した上で、飼うか考える。迎えるにあたって、必要な用具を揃える前に、何がいるかググり、予算を相談し、ゲージ、餌皿、簡易トイレ、玄関に散歩紐をかけるフックなど、今住んでいる部屋の構造から変えていかなければならないことに気づく。

飼って初めて気付かされることが沢山ある。考えつかなった部分、思いの外吠えなくて、お利口さんで餌も少なくて済むんだなあとか、それは初めのうちの段階で、済むようになればクソ煩く吠えるようになり、バチくそ焼肉を欲しがり、糞尿は臭く、病気にかかりやすく医療費が月3万円弱、薬別途など。傷重ねて気付かされる。

行動する前に考えなければならないことは沢山あり、しかし知恵を振り絞ったところで、結果的に失敗するなぜなら行動して初めて気づくことのほうが多いからだ。世の中何かとムズカシイ。10分くらいでできる簡単なことだろうと実際にやってみたら、いざ完成した時には5時間かかっていることがある。歴20年の熟練の料理人でも玉ねぎを切るとき指を滑らせて怪我することもある。

雪の影響で別の地域から取り寄せた玉ねぎは思いの外硬くてツルっツルだったのだ。「あの信号を右」と伝えて、「ハイ」と返事をし、うっかり左折する人もいれば、購入して7年経過したトースターも判断を誤って食パンを冷やしてしまうことがある。どう考えても機械的に温める機能しか備わっていないはずなのに、天地ひっくり返るようなことは80年生きていれば必ず訪れる。

市丸ギンのような目をした美女と半年間付き合っていた陰キャはセックスすべきタイミングを見失ってしまい、シコシコ2倍キャンペーんが開催されたもよお。