令和最新版全日本RTA大会が二週間ほど前に行われていた。

今回あちきが重きを置いたのは、初代ポケットモンスター緑赤でポケモン図鑑150匹するまで帰れま宣言というやつであった。

知っている人もいるが、初代ポケモン青赤緑は、バージョンによって出現しないポケモンもいる。緑はストライクや、ガーディが出ない。赤から通信ケーブルを用いて交換しなければならなかったり、ユンゲラーや剛力はレベルではなく通信ケーブルで交換進化しなければならない。

つまり150匹完全コンプするには、緑と赤、二つをクリアーしなければならない。

今回のチャレンジャーはあろうことか、スーファミのコントローラーを4つ両手に持ち、赤と緑を両方デュアルディスプレイで並列処理するというマルチスレッドに対応した人間であった。

会話しながら、赤と緑を同時に進めていく。緑は買い物しながら、赤は戦闘したり。150匹集めるメインを緑にして、赤でフシギダネを選び、途中まで経過したらさいしょからはじめて、ヒトカゲで進めていくのだ。なかなかできないことをやってのける。

RTA動画を見ていると、進めるために高価な品物を売ったり、残金０円になるまで回復アイテムを買ったりと、ゲームを進めていく上での無駄が一切ない。現実で例えるなら、最良の人生を目指すために高校卒業後即金持ちのブスと結婚し、半年で2000万円貯まったら速攻離婚して海外に移住してから大麻を育てて一攫千金でクリアみてぇな。RTAの手段を人生に用いることができれば、それほどいいものはない。感情を捨てて夢に向かって一直線に突っ走る。これは何周もした人でなければできない。

人生をRTAに例えるなら、全く知らない触ったことのない最新のゲームで、誰よりも早く最短クリアーできなければならない。人生は何度も回ってこないのだらか。

彼女はツンデレだった。