エアコンを稼働すると部屋の照明が刹那に暗っとくる。コンセントは別個でも、その内側のVVF銅線が同じ分電盤を通っているのだ。しっかり20Aを出せる太めの銅線で、エアコンはエアコン専用の配線をしなければならない。日本なら滅多なことがない限り雑な電気工事はされていないが、海外とくればそれはひどい有様で、漏電も停電も日常茶飯事だ。

古い車でもウィンドウを開け閉めするとヘッドライトが暗っとくることもある。2008年式くらいからはそんなヘンテコな電気システムの軽自動車は見なくなった。新しいものは悪いところが改善されていく。そのはずなのに、世界はどんどん悪くなる一方だ。悪いと思うのは主観で、それぞれ個人の感じ方によるのだ。

昔は大勢のグループ同士で団結されて結束した力が強かったが、昨今じゃ個の意思が強い世の中になりつつある。コミュ力が欠如し、YouTubeを見て、1人でなんでもできる。昔は電気屋さんに行って、わからないことは店員に聞く。電気屋さんの店員は電気のことならなんでも任せられて、値段なんて気にせずそこの電気屋さんで家電を購入するのだ。近所の山田さんとこのセンタッキーが壊れたからこの前見に行ったら、ネズミが電源コードを齧ってたんだよ。なんて会話などが昔によくあったが、最近はアマゾンレビューを見て、YouTubeのレビューを見て、1人で黙って調べて手に入れる。次第に人は、人を人と思わなくなるに違いない。俺以外の意識は、みな俺のためにあるべき、必要悪な存在という認識になる。セックスしてくれる人、面白い芸をする人、飯を食べに行く人、それぞれ自分からみた主観的なチンポ。

母が死んで速攻再婚した父を許せない娘はヤニ吸ってパツキンに染め上げ、不登校になった伊伏さんはレジでタバコを吸っていた。同じ部活だったこともあり、そいつを復帰させるべく。