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隣のJCがひとり暮らしの独身男性の家に急遽泊まることとなった

日付2020-03-13T19:03:00
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小学生の頃の将来の夢は「お花屋さん」であった。プロ野球選手は野手なら死球、投手ならピッチャー返しが痛そうだったので遠慮しておいた。パイロットは飛行機が墜落するかもしれないし、宇宙飛行士は息ができなくなったら怖いし、スーパーの店員は強盗に襲われるのが怖かった野田。お花屋さんであれば、さほど目につかないので強盗はこないだろうし、万が一来たとしても、お花を渡せば許してもらえると思ったのだ。ノストラダムスの予言などは深く心に突き刺さっていて四六時中、休み時間さえもいつ隕石が落ちてくるのだろうとビクビクしていたのだ。そんな中、伊藤君がドッジボールで毎回変な避け方をしていて勇気づけられたのである。

物心ついたガキは無駄によく悩む。頭が悪いからだ。考えが及ばず、苦手なもの、嫌いなもの、怖いものを巨大な180サイズの段ボール箱に梱包して6畳の部屋に置く。実際の物は本程度の大きさであるが、馬鹿なのでサイズが図れず、とりあえず入れれるサイズの大きな箱に入れて、それがつもりに積もって落ち込むのだ。

少年少女が箱を開ける方法は、時間を脳からゆっくり溶かしていくか、お母さんに掃除してもらうか、勇気を振り絞ってカッターナイフでガムテープを切って、恐怖の箱と戦うかである。

作品名:

つぐみちゃんのお願い

作者:桃月すず
プレビュー数:18
備考:続きは書店にてお買い求めください。

仕事を終えて帰宅すると廊下で半泣きのJCがしゃがみこんでいた。鍵が家の中にあって、お家に入れないという。シングルのママは夜勤で朝帰ってくるという。頼りになるのは、お父さん代わりに世話になっていた、隣人のおじさんだという。おじさんは、たまにおすそ分けをもらうので、泊めることにした。

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